【作業】当事者の語りから支援の形を学ぶ

◆オンライン会報

2022年9月5日

【作業療法部会】当事者の語りから支援の形を学ぶ

今年の7月に、作業療法学科3年生の授業の一環として、当事者の語りから支援の形を学ぶ機会をいただきました。今回お話をお願いした講師の先生は、精神障害の当事者であり、かつその経験を生かし就労移行支援で精神保健福祉士としてご活躍されている金山達也さんです。

金山さんには、発症当時の思いや苦労、支援者との出会いや関係性、ご自身の社会の中での役割の変化や苦労、やりがいなど、リカバリーの過程など、さまざまな視点でお話をいただきました。学生は金山さんの話に引き込まれ、みな食い入るように話を聞いていました。

特に印象的だったのは参加した学生のほとんどが、金山さんの精神障害者としての部分ではなく、そのような経験をどのように受け止め、どのように歩まれて、今に繋がっているのかという部分(金山先生の人間性や主観的な感覚)に関心を寄せた感想を持っていたことです。
本当に感性の豊かな学生たちだと改めて感じました。金山さんは、学生たちに「対象者の強みに気づいて、それを伸ばし生かせる支援者になってほしい」とご自身の体験からのメッセージを伝えられていました。その言葉は、きっと学生一人ひとりに届いていることと思います。私自身も本当に深い学びの機会となりました。金山さん、本当にありがとうございました。

【森ノ宮医療大学 作業療法学科 講師 小川泰弘】